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ケイコ (シャチ)
ケイコ(Keiko, 1976年 - 2003年12月12日)は、オスのシャチ。1993年の映画『フリー・ウィリー』でウィリー役を演じて一躍有名となった。また、捕獲されて長く人間の飼育下にあったシャチを野生復帰させる、といった世界で初めての試みがなされたシャチである〔辺見 (2001) p. 161〕。 == 生涯 == 1979年、アイスランド近海で商業捕獲されたケイコは、アイスランドのハフナルフィヨルズゥルの水族館に売却された。もとは日本の水族館へ送られるために捕獲されたはずだったが、その水族館がすでに他の国からシャチを購入していたため、カナダのオンタリオ州の水族館へと転売されてショーのための芸を仕込まれ始めた。また、この頃から病弱になり、パピローマウィルスによる伝染性皮膚疾患の症状が出はじめた。 1985年、メキシコのメキシコシティの遊園地レイノ・アベントゥーラ(現・シックス・フラッグス・メヒコ)へさらに転売され、そこで映画関係者に見出されたケイコは、1993年の映画『フリー・ウィリー』に出演して世界的に有名なシャチとなる。その映画出演がきっかけとなって、飼育環境の悪かったレイノ・アベントゥーラからケイコを救出して、野生復帰を目指すといった大規模な運動がおこった。1996年、アメリカ合衆国のニューポートのオレゴン・コースト水族館へと移されたケイコは、皮膚疾患などの治療と並行して野生復帰のためのリハビリテーションを始め、1998年、水族館の水槽から出てアイスランドのヘイマエイ島への帰郷を果たした。 帰郷後も島北部の湾内において外洋に出るための訓練を続けて、2002年、外洋において野生のシャチの群れと合流して島を離れたことが確認されたものの、それからおよそ2か月後、北大西洋を東に約1600キロメートルいったノルウェー西部のハルサのフィヨルドにケイコ1頭だけでいるところを発見された。ケイコの野生復帰を目指す活動はその後も継続されて、外洋により戻りやすい条件の整った同国のタクネス湾に移されたが、2003年12月12日、外洋に戻ることはなく急性肺炎により死亡した。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ケイコ (シャチ)」の詳細全文を読む
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